計算のしかた右のABI = 右足首の収縮期血圧 ÷ 左右の上腕のうち高いほうの収縮期血圧。左も同じように計算する。分母は左右とも同じ「高いほうの腕」。
なぜ足のほうが高いの?ふつうは足首の血圧のほうが腕より少し高い(脈の波が反射して重なるため)。だから健康な人のABIは1より少し大きくなる。
なぜ「高いほうの腕」?片方の腕の動脈(鎖骨の下の動脈など)がせまいと、その腕の血圧は低く出る。低いほうで割るとABIが実際より高く出て、PADを見のがしてしまうから。
腕の左右差 15 mmHg 以上低いほうの腕の鎖骨下動脈の狭窄・閉塞を強く疑う。ただしこの基準の感度は約50%(特異度90%)なので、差が小さくても狭窄がないとは言いきれない(ESC 2011)。左側に多い。根もとがつまると、椎骨動脈から血液が逆流してその腕へ流れる「鎖骨下動脈盗血現象」が起き、腕を使ったときのだるさ・しびれや、めまい・ふらつきの原因になる(StatPearls:Subclavian Steal Syndrome)。頸部血管エコーでは椎骨動脈の血流が、狭窄が進むにつれて収縮期の逆流(to and fro)→ 全時相の逆流へ変化する(日本超音波医学会 2017)。
PAD(末梢動脈疾患)動脈硬化で足の動脈がせまくなる病気。たばこ・糖尿病・高血圧・脂質異常症・透析などが危険因子。心臓や脳の動脈硬化もいっしょにあることが多い。
間欠性跛行(かんけつせい はこう)しばらく歩くとふくらはぎなどが痛く(だるく)なって歩けなくなり、少し休むとまた歩けるようになる。PADの代表的な症状。症状がない人もいる。
baPWV(上腕-足首 脈波伝播速度)脈の波が腕から足首まで伝わる速さ。動脈が硬いほど速くなる。ABIと同じ装置で同時に測れることが多い。目安は 1,400 cm/s 未満(測るときの血圧の影響を受ける)。
本物の装置は自動・4か所同時両腕・両足首にカフを巻き、装置が自動で加圧・減圧して、カフに伝わる脈の振動から血圧を求める(オシロメトリック法)。ドプラ(超音波)で脈の音を聞きながら1か所ずつ測る方法もある。
検査前の注意仰向けに寝て、5〜10分ほど安静にしてから測る。座ったままだと足首の血圧が高く出る。測定中は話したり動いたりしない。カフは腕・足首の決まった位置に正しいサイズで巻く。
腕を測らないとき透析のシャントがある腕や、リンパ節をとる手術をした側の腕などには、ふつうカフを巻かない(施設の決まりに従う)。
1か所ずつ・脈が戻る瞬間ゲームでは1か所ずつ、カフ圧を下げて「脈が戻った圧=収縮期血圧」を自分で見つける形(ドプラ法に近い考え方)にしている。本物の装置は4か所同時に自動で測る。
速さ・数字カフ圧の下がる速さ・脈拍・患者さんの血圧はゲーム用に作った値。毎回少しだけ変わる。石灰化の人で足首が200 mmHg以上に出るのも、しくみを見せるための例。
判定クイズクイズは「装置の値」のABIで答える。自分の測定がずれると、ABIも判定も変わってしまうことを結果で確かめよう。